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醗酵食で心身の健康を 



「エシカルCafeとしょかんのとなり」では,地産地消,フェアトレードやウェルフェアトレード,フードロス削減などに取り組んでいます.やどかり農園がつくる無肥料自然栽培の旬野菜を使った料理はもちろん,これまで関わりを深めてきた人たちから仕入れた食材や調味料を使った,培ってきたつながりあってこそのメニューが並びます.縁あって出会った「四代目醗酵職人KENZO」さんこと,金建三さんが作る醗酵調味料を使ったメニューもその1つ.今回はKENZOさんのこと,そしてKENZOさんから教えていただいた「醗酵食」の魅力についてご紹介します. 

 

心身の健康は腸から 

「腸活」によいとされる醗酵食品.腸内環境を整えることの大切さは当たり前のように言われていますが,その奥深さはまだあまり知られていないかもしれません.


KENZOさんはかつて,都内の有名なフランス料理店で働いていましたが,働きすぎて心身ともに疲れ果ててしまったことがありました.そんな人生のどん底を経験し,心と体のことを考える中で,それまでとは別の生き方や価値に気づいたそうです.


KENZOさん曰く,腸の健康は体だけでなく心の健康にも深く関係があるとのこと.今では醗酵料理を「豊かな人生に必要な大切なもの」としてその価値を発信し,医食同源の考えに基づいた,「体によいから美味しい」を作る料理人として幅広く活動中です. 


実は,KENZOさんの曾祖母は朝鮮王朝の宮中料理を担当していた料理人.その影響からKENZOさんは伝統韓国料理を学んできました.中でもキムチは韓国料理として馴染み深く,醗酵食として有名です.KENZOさんは,キムチづくりのワークショップなどを開催しながら,歴史と伝統をつないで醗酵文化を伝え,守ることも大切にしています. 

 

醗酵食のもつ力 

KENZOさんによれば,醗酵とは「腐敗をコントロールした」もの.植物は土から生まれ,腐敗または生物の排泄物となって土に還っていきます.私たちはその自然の営みの中に当たり前にある醗酵という力を借りて,健康に役立てているのです.


大切なことは,「生きた乳酸菌」を腸に届けること.しかし,乳酸菌はとても弱く,生きたまま腸に届けることはとても難しいことだそう.そのためには植物を発酵させたものがよく,農薬などを使っていない野菜であればなおよいとのこと.


中でも私たちが簡単に作れるものとして,KENZOさん一番のおすすめが「水キムチ」.野菜や果物を天然塩に漬けてお水を足し,常温において発酵させたもので,生きた元気な乳酸菌がたくさん溶け込んだ「水」にこそ価値があるのだとか.


自然の力に少し手を加えるだけで,巷にあふれる乳酸菌飲料に負けない「生きた乳酸菌飲料」を手作りできるなんて,目から鱗です. 


「(醗酵食の魅力は)5時間でも6時間でも話せます!」と語るKENZOさん.素材にこだわり,醗酵のもつ力と美味しさを存分に生かした,KENZOさんの作る醗酵食.


エシカルCafeとしょかんのとなりでは,KENZOさんが作る発酵調味料を使ったメニューの提供だけでなく,ヤムニョムソースや味噌だれなどを店内で販売しています.これらを使えば,いつものメニューが一味も二味も変わります.ぜひご賞味ください.心も体も喜ぶこと間違いなし!!                 

                               (記 中村 由佳) 



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